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琵琶湖キャンプツーリング(1日目)

 滋賀県草津市 湖岸緑地志那1

 予定通り9時前に勤務先をスタート、下ッ道を菩提仙川を渡る番条橋まで北上し左岸を西へ、佐保川べりの京奈和自転車道へ入ります。

 京奈和自転車道を北上しようやく通れる様になった地蔵院川の導流堤上(写真左)を走ります。秋篠川沿いに入る自転車道をたどると遠回りになりますので、打合橋から佐保川右岸を走り、みやと通りへ入り平城宮跡を抜けて佐紀町交差点から再び京奈和自転車道へ、平城駅前を経て府県境を越えます、京都府下への一番楽なコースになります。
 木津川べりに出て左岸を東へ、ただこの辺りから向かい風に苦しめられる事に、ようやく 1140 恭仁大橋を越えます。

 和束のローソンで補給の後、ひたすら府道5号を走り 1355 に京都滋賀府県境になる峠を越え 1428 には信楽駅前へ。前回前々回は湯舟から下朝宮へ越えたのですが、今回は少し遠回りになりますが貴生川経由のコースをとります。
 雲井駅付近まで線路沿いの裏道を走りR307へ、小野峠旧道への入り口まで3キロ程が交通量が多く我慢の区間です。踏切を渡り広徳寺への参道と別れると元国道とは云え今では4輪の通行は難しい道となっています。貴生川へ下ったのは15時半、JR草津線に沿って走り旧東海道石部宿で地酒を購入。時間が推しているので旧中仙道をたどる事は諦めひたすらR1を走りますがリアから異音が…
 なんとリアキャリア右側のサイド枠が破断しているではありませんか。とりあえず振れを抑える様にショックコードで補強し走り続けます。

 草津市街で酒の肴と飲料水を調達し葉山川沿いのサイクリングロードを走り湖岸道路へ 1750 ようやく「湖岸緑地志那1」に到着、本日の走行111.8キロ、やはり奈良阪と瀬田を経由するより20数キロ遠回りになり、膝と腰の具合も心配ですので「頑張らず」に走ってアベレージは前回より1.2km/hダウン。既に着いている皆さんで宴が始っていますが、日が暮れるまでにとまずはテントの設営を済ませます。

 タープと大きなテーブルは地元のショコラさんが朝から車で来て準備してくれました、持ち寄った酒を並べるのが恒例行事です。(写真 : タックさん)

 夜遅くになって今日も仕事だった地元のSさんが到着、宴はまだまだ続きます。昨夜は皆目仮眠ができなかったのと、話題が南アルプス登山の方に行ってしまったので、お先にテントに潜り込みます。(写真 : タックさん)

1日目(5月6日)  2日目(5月7日) 3日目(5月8日)

遠回り通勤ポタ「サイクルトレインと筋違道」

 ここ暫く左膝と腰の調子が良くありません、軽い痺れと云う感じで我慢できない程でもないのですが… 自転車通勤をやめる訳には行かず、左膝は踏み込むと痛むので、踏み出しは意識して右で、坂道は控えています。先月末の「伊那路ツーリング」は2日で206キロ、今月2日の「いわっし村」は96キロと走ったので、疲れかなと最初は思っていたのですが、もう2週間になります、自分的には「伊那路」の時からサドルが低い様なと思いつつ邪魔臭くてそのまま走っていたのが原因の様な気がするのですが。腰もどちらかと云うと左だしうちのPT(理学療法士)に訊いたら神経系を疑ってみるのも、と云われると左つま先まで痺れてきた様な。来週には松阪~賢島のサイクルトレイン絡みで走りたいのと、来月GW明けに琵琶湖キャンプツーリングを計画しているのですがネェ。しかし体重が80キロを切ると事故に遭ったり故障している様な、お陰で減量プログラムが捗りません。
 さて前置きが長くなりましたが、お天気も良いので勤務明けから軽く平地を流して帰る事にします。先週乗った田原本線の期間限定サイクルトレインが今日最終日ですので、前回とは逆に西田原本から新王寺まで乗車し、いわゆる筋違道で帰ってる事にしました、まず飛鳥川沿いから下ッ道(中街道)へ。

 道路元標は旧街道沿いに残っている事が多いので、下ッ道沿いに走るとも幾つかの道路元標を見る事ができます、気が付けばの話ですが、磯城郡の多村道路元標(写真左)、田原本町道路元標(写真右、かさ上げされているのが判りますね)。

 他所者には迷路の様な田原本の街中を抜けて西田原本駅へ、1014発に乗車します。
 ところで一見他の路線と繋がっていない様に見える近鉄田原本線って、どこから車両の出し入れをしているのか。橿原線の田原本駅と田原本線の西田原本駅の北側、住宅に囲まれる様に渡り線があるんですね、朝夕に通勤通学時間帯のダイヤで田原本線内を走っている編成が増減する折に通過するみたいです。

 今日は私1人(台)かなと思っていたら3両目に御夫婦と思しき2人が、自転車利用は中間の2両目と云う事になっていたと思うのですが、あまり周知されていない様で、ただあまり徹底されると困る事もあるかも。なお新王寺駅は西田原本駅と同様に頭端式(櫛形)ホームなのですが、1線2面で昇降扉が別になるので自転車の昇降がし易いです。
 休日で賑わう駅前を避けて線路沿いを東へ。新王寺駅のある王寺駅からはJR関西本線と和歌山線と近鉄田原本線が東側へ出ているのですが、田原本線は関西本線を跨いで和歌山線との間に出ます、手前の踏切が和歌山線です。
 少し寄り道して菜の花が水面に映える大和川べりに出て昭和橋まで戻り対岸の右岸を走る事にします。北側になる右岸の道は竜田川と富雄川が合流する処で迂回するので少し遠回りになるのですがね。
 右岸を遡り馬場尻橋を渡り寺川左岸に入ります。聖徳太子が法隆寺建立の為に通ったされる筋違道(太子道とも法隆寺街道とも)は多くが失われているのですが、寺川以南三宅町から田原本町にかけてその道筋を辿る事ができます、地図を見ると東西南北に整備された道に対してこの道が斜行している事が良く判ります、それが「筋違」の謂れなのですが。

 三宅町では数少ない観光資源?なのであちこちに案内が整備されています。
 三宅町屏風の杵築神社、門前に磯城郡の三宅村道路元標が。

 田原本町域に入り筋違道は黒田駅の西側で田原本線と交差します。地形図を見ると条里制の名残りを残す奈良盆地の中で斜行する田原本線と寺川水運と筋違道には妙な共通点が見えてきます。
 京奈和自動車道と交差すると都村道路元標(田原本町宮古)が残っています、実はこの十字路の北東角から南東角に最近移転してかさ上げされています、このロケーションまですのでいつまで建っていられるのか心配しているのですが、少なくとも田原本町は道路元標の歴史的価値を認識してくれている様です。最近では住宅の一角にあった高市郡の真菅村道路元標(橿原市)が失われてしまいました。
 残念ながらこの先で筋違道はぷっつりと途切れてしまいます、適当に走ると飛鳥川沿いの自転車道に出てしまいましたので、八木札の辻を経て横大路で帰途に就きました。本日の走行38.9キロ。

田原本線のサイクルトレインに…

 今日4月9日(土)から17日(日)までの1週間余り近鉄田原本線で運行されるサイクルトレインに乗ってきました。貸切りではなくいつもの電車に他の乗客と一緒に自転車をそのまま載せて貰える訳です(自転車は3両編成の2両目へ)。
 田原本線は新王寺駅から西田原本駅の間約10キロの路線、新王寺駅はJR関西本線王寺駅を北側に出て東側にあります。なお西側にある近鉄生駒線とは繋がっていません。

 サイクルトレインとして自転車をそのまま車内に持ち込めるのは期間内の平日日祝日問わず9時~15時台に発車する全列車ですが、大輪田駅と佐味田川駅では昇降できません。なお田原本線は自動改札機などで改札口が狭くなっているのでサイドバッグを付けていると幅によっては通れませんので注意。
 サイクルトレインの1番電車とあって近鉄の方と県道路環境課(今は名前が変わったらしいが失念)が乗り込んでアンケートを求められます、記入して記念品を頂いたのですが… 折り曲げられないクリアファイルとかの入ったA4封筒ってサイクリストにはお荷物なんですけど、中味は「京奈和自転車道」の案内以外は「リニア新幹線」とか自転車とは関係ないものばかり、この辺り「ならくる」同様に自転車目線じゃないのですよね、でも3色ボールペンとか有難く使わせて頂きます、鉄な人には「ひのとり」のクリアファイルは嬉しいかも。
 箸尾駅の手前で満開の桜並木の高田川を渡りますが、昨日川べりから撮った写真はこちら

 20分前後で西田原本に到着、さすがに自転車の方が早いなんて事はないです。西田原本駅は近鉄橿原線田原本駅とは道路で隔てられて繋がっていません、昔を知っているだけに駅前ロータリーができてとても綺麗になっているのが、地上駅でスロープがあるので自転車を推して出入りできます。今回は1週間余りの実証実験的な運行、サイクリングのコースに組み入れる様な区間でもありませんが、日中に限られても何時でも利用できる様に定期運行にしてほしいですね、それに二つの自転車道と交差するんだから「伊勢志摩お魚図鑑」みたいにラッピング車両にしたら良いかも。王寺駅前の西友に買い物に行く沿線のおばちゃん達が利用するかも、でも一般化したらしたで学生とかのマナーやトラブルと云った問題も出てくるやろね。

 さてお昼には桜井に戻りたいのですが、せっかくですので上り下りのサイクルトレインの交換風景を撮ろうと急ぎ箸尾駅まで走る事に、サイクルトレインのヘッドマークは色違いになっているのですね、日中は2編成が往復しているだけなので2組だけなのかな。
 帰り道橿原線の踏み切りで出会ったのはクラブツーリズム専用貸切車両「かぎろひ」、デッキが狭くて乗り降りしにくい特急車両は遠慮しますが、JR東日本の「B.B.BASE」の様な専用列車で大都市圏とサイクリングに適した土地とを結んでほしいですね、大阪上本町駅と榛原や伊賀神戸なんて需要はあると思いますが。さて来週は三重県の松阪駅と賢島駅の間で同様のサイクルトレインが運行されますが、乗ってみようにも松阪までは輪行しなくてはなりません。そんなこんなで本日の走行は43.1キロ。

国中の桜も終盤「自撮りポタ」

京奈和自転車道(広陵町)にて

 月曜から雨と云う事で国中(くんなか)の桜もこの週末が最後かと、勤務明けですが一昨々日に続き「自撮り」の準備をして出掛けます。実は膝の調子があまり良くありませんので暫くはポタリングペースで… さて花筏の浮かぶ飛鳥川沿いを北上し大和八木から横大路を走って京奈和自転車道(飛鳥葛城自転車道)に入ります。


 葛城川左岸の飛鳥葛城自転車道。
 明日9日から期間限定でサイクルトレインが始まる近鉄田原本線の手前を西に入り、高田川に出ます。大和高田と並んで箸尾の桜並木も良く知られています、2021年3月27日2018年3月31日

 とてもタイミングを合わせられないので Image Composite Editor による合成です。
 田原本線は単線でここ箸尾駅と大輪田駅で交換が可能です、日中は1時間2本、朝夕は3本程度運行されています。サイクルトレインについてはこちらを。

 箸尾から大和川左岸まで北上し寺川を遡り、川西町の「結崎面塚」の桜並木へ、桜の季節「面塚公園」の横はぼんぼりが提がるのが… 向こうに見える高架は京奈和自動車道です。

 大和川の支流寺川は談山神社のある桜井市多武峰が源流です、結崎付近から西側を望む。近鉄橿原線と京奈和自転車道をくぐって天理市庵冶町へ、再び大和川べりに出て帰途に就きました、本日の走行38.9キロ。

遠回り通勤ポタ「風の森」

御所市鴨神にて

 今日は「自撮り」の準備をして出掛けます、実は先日の「伊那路ツーリング」でも準備をして行ったのですが、結局は重くて嵩張る三脚は使わず仕舞い… しかし国中はいずこも桜が満開、写真は曽我川にて。


 例によって曽大根の「松のや」で朝食を済ませてR24を南へ向かいます、概ね旧街道を行きます。左は忍海(おしみ)村道路元標。

 御所の旧い街中を抜けてJR和歌山線を跨ぎます。


 葛城川の支流。

 風の森峠にやってきました、R24と旧道が並行して鞍部を越えています。峠と云ってR24は交差点になっていて信号が、西側へ登って行くと金剛山の展望が開けます。


 「風の森」は大和川水系と紀の川水系の分水嶺なのですが、扇状地に田畑が拡っています。

 以前から目を付けていたポイント、立派な民家の庭先に桜と木蓮が満開です、SNSやブログのヘッダー用の横長の写真を狙います。久しぶりの「自撮り」秒針の付いた腕時計を忘れてきてしまって、タイミングが取れずロスが多くなってしまいました。(Image Composite Editorによるパノラマ合成)


 葛城山麓を回って帰ろうかとも思ったのですが、脚の調子が良くないので、重阪に下り、吉野口駅から明日香村経由で帰ってきました、本日の走行49.9キロ。

「いわっし村」へ


 今日明日と泊り込みで宇陀市菟田野岩端で行われる「いわっし村 さくら祭」へ行く予定だったのですが、明日予定ができてしまい今日1日だけの参加になってしまいましたが、Nちゃんが来ると云う事で榛原駅で合流する事にして西峠へ向かいます。R165をひたすら登るだけですが、対向車がしきりにパッシングをするので誰か知り合いかなと思っていたら「ねずみ捕り」をやっているんですね、下り方の方を取り締まってほしい気がするんですが。

 予定のスジでNちゃんが到着、久しぶりの輪行って云ってますが、手馴れたものです。

 宇陀川沿いの桜並木「猟路の桜」やはりまだ早いですね、宇陀の桜は来週末が見頃でしょうか。

 菟田野への芳野川沿いに走るのが一番楽で早いのですが、宇陀川と芳野川の間をショートカットするルートを開拓します、平尾の水分神社から八咫烏神社へ抜ける感じです。判り難いですが県道217号や榛原西小の前を越えたりするより楽チンで車も来ません。途中「北畠親房終焉の地」なる石碑がありますが、賀名生にあるのは?

 芳野川沿いに出て「カエデの郷ひらら」に寄ったりしながら岩端を目指します、恒例の鯉のぼりが見えてきました。


 コロナ禍で中止が続いた「いわっし村さくら祭」今年は賑わってます。「月の宝箱」では手打ちそばをやっているのて50分待ちだとか。「月うさぎ」での食事の後は「4’season 」とコラボの「菊芋スィーツ」も、相変わらず職業意識のない「月うさぎ」の猫たち、大木さんのトゥクトゥクは大忙し。
 ところで今回、関東からEさんが来ていて明日香村からvivvaさん一行と芋~吉野~東吉野回りでこちらに向かっています。2018年2月の「御前崎オフ」以来ですから是非お目に掛かってから帰りたいと思っているので、どこまで来ているのかと14時頃にvivvaさんに連絡してみると…  「いまどこ」「かしお」「かしお?」「焼肉食ってる」「樫尾、それって吉野やん!」なんと一行はR169の中山トンネルと五社トンネルの間、吉野町樫尾の焼肉屋にいるのです。
 Nちゃんに一谷峠登って吉野に向かって下り、皆と出逢って上市駅あたりから帰る?って聞いてみると、あっさりOKサインが、確かに一谷峠さえ登ってしまえば後は川沿いを延々と下り基調ではありますが。

 差し入れの酒を預けて「月うさぎ」を後に、下るばかりで一谷峠を登るのは何年ぶりでしょう、と云うか吉野町~東吉野村~宇陀市の定番コースをフルに逆回りするのは初めてかも。1456 意外にあっさり一谷峠に到着、 1516 にはR166を跨いで高見山を見上げるいつものポイントへ。
 県道221号へ、時間的にそろそろすれ違うはずなんですが… 「よしの庵」の向かい「空木(うつぎ)」の桜が満開です。

 蟻通橋を過ぎて県道220号へ、ようやく「麦笑」の前の橋を渡る一行を発見!
 「麦笑」にて、Mt.なおじさんとNちゃん(写真左)は2015年5月の「 スズカ8時間エンデューロ 」以来、パンは取り置き以外は殆ど売り切れ、それでも塩パンとNちゃんはパンズをゲット。

 貴重な組み合わせの記念写真を撮って、それぞれの方角にお別れです、しかし明るい内に着けるのだろうか…
 中山トンネルでショートカットしようとして道を間違えたりしましたが、17時過ぎには無事吉野神宮駅に。Nちゃんと別れたら途端に雨が降りだしてきました。
 吉野川を渡り雨仕度をしたら小降りに、ポンチョまで被らずともバッグカバーだけで走って行けそうです、1826 芋ヶ峠を越え明日香村へ下った頃にはすっかり暗くなってしまいました。本日の走行96.6キロ。

近鉄松阪~賢島間でサイクルトレイン

 近畿日本鉄道(以下近鉄)では先週発表した田原本線新王寺~西田原本線間に続いて、三重県の松阪~賢島間(57.6キロ)に期間及び時間帯限定でサイクルトレインを走らせると発表しました。期間は2022年4月16日(土)から4月24日(日)まで、日中の一部の普通列車をサイクルトレインとして運行するとの事、時間、昇降可能な駅や改札口など詳細は別紙(PDF)を参照。

shimacycle

 

 PDFファイルダウンロードはこちらから。

 田原本線同様に期間限定の運行で実証実験と云うか様子見と云う感じで、やはりJR東日本の「B.B.BASE」の様に大都市圏からサイクリングに適した地域への移動手段として実現して貰わないと需要は限られてしまうかと、近鉄なら大阪や京都から榛原、伊賀神戸、伊勢志摩、吉野へと走らせて貰いたいものです、まあ長距離長時間ともなると色々と課題もあるとは思いますが。田原本線や山田・鳥羽・志摩線の場合は自転車での買物客もターゲットにしているのかも、実際一畑電鉄では松江市街へ買い物に出掛ける人を見掛けますもんね。

参考記事「サイクルトレイン運行社会実験」

伊那路ツーリング 2日目

県道1号飯田富山佐久間線 泰阜村明島にて

 今日は長野、愛知、静岡3県に跨がる県道1号飯田富山佐久間線を走ります。長野県飯田市下久堅知久平(R256交点)を起点とし、下伊那郡泰阜村、阿南町、天龍村、愛知県北設楽郡豊根村(旧富山村)を経て静岡県浜松市天竜区佐久間町川上(静岡県道9号天竜東栄線交点)へ至る地方主要道で、飯田富山佐久間線としては1971年に長野県が、1972年に愛知県と静岡県で県道として認定され、1973年に3県での路線番号が「1号」として統一されました。3県に跨がる都府県道は決して珍しくないのですが(4県すら存在)、それが天竜川の険しい谷あいを縫って走る正に「険道」と云う路線が「1号」だと云う点がユニークで、道路マニアなら一度は訪れてみたい路線です。なぜ「1号」になったのかが良く判らないのですが、3県で統一しようとした時に「1」が共通の空番だった、そもそも国道1号が通る都県では混同を避ける為に県道1号を空番にしていたと云う説がある様な無い様な。そのあたりは3県の県告示を遡ってみると判るかも、道路元標と違って戦後の話ですからね。
 さて実際の道路状況ですが、天竜川沿いと云っても天竜峡から温田(阿南町)にかけては川べりの道路はなく東側の泰阜村へ迂回する形で標高で300m程登らなくてはなりません、それもアップダウンが多くて獲得標高だとその倍以上に。愛知県へ入り旧富山村の中心部を過ぎると佐久間ダムまで幅員も小さくなる様で、崩落などにより復旧にまで何年もかかる通行止が度々起きていて、全線を通して走る事のできる機会もそう多くはないかも知れません、なお3県を跨いでの路線延長は約92キロ(重複区間を含む)。

 6時半には飯田市街の宿を出発、この先県道1号沿い処か浜松市までコンビニの類いは皆無ですので、お昼の分程度までは市街で調達しておきます。R256を走り水神橋で天竜川を渡り少し登って県道1号への分岐へ。
 県道1号に入るなり川近くまで下りと、無駄なアップダウンに先が思いやられます。昨日同様朝一の登りはどうも堪える様になりました、やはり歳ですね。しかし奈良を出発した一昨日の予報に反して天気は思わしくありません、長野県南部から静岡県にかけて夕方まで持ってくれるのか、微妙な按配です。

 泰阜大橋、飯田市と泰阜(やすおか)村との境界(写真左)。県道64号天竜公園阿智線への分岐(写真右)。

 泰阜村明島、ここが今日のピークかと思ったら、もう一度登り返しが、諏訪神社のあるここ(写真右 718m)が少し高い様で。

 県道63号下条米川飯田線への分岐、県道1号より泰阜村役場を通る県道63号の方が幅員があります。「お山の停留所」で小休止、でも時刻表とかがありません。
 
 泰阜村明島からの展望(写真左)。一度登り返しがあって泰阜村田本、飯田線の秘境駅田本への道、文字が消えかかった案内板がありますが、たまたま停まらなかったら気が付きません、wikiによると徒歩で20分掛かるとか(写真右)。

 ようやく天竜川近くまで下ってきました、南宮大橋で右岸に渡ると阿南町、再び左岸に渡り天龍村となります。

 平岡ダムでは咲き始めた桜が… 1121 平岡駅へ、天龍村の中心地で遠山郷への玄関口となるなので結構賑わっています、駅そのものは民間委託駅ですが、駅舎が温泉や宿泊施設になっていて食堂が開いていたので、ここでお昼にします。
 1239 愛知県に、北設楽郡豊根村に入りますが、2005年11月まで「離島以外の市町村の中で最も人口が少ない村」として知られた富山(とみやま)村でした。

 県道426号津具大嵐停車場線への分岐へ、橋で天竜川(佐久間ダム湖)を渡ると静岡県浜松市天竜区です。

 1259 JR飯田線大嵐(おおぞれ)駅へ、立派な駅舎は1997年に東京駅をモデルに改築された豊根村の施設、旧富山村の最寄り駅で列車の時刻に合わせてバスがやってきます、ただ駅のまわりには何もありません。
 さて県道1号を完走するどころか中部天竜駅まで行くにも微妙な時間になってきました。飯田線はここから佐久間ダム建設で付け替えられた区間で天竜川や県道1号と離れトンネルで水窪側に抜けてしまいますので、中部天竜駅までの30キロ近くを否が応でも走らなくてはなりません、桜井まで帰る事のできる最終(18きっぷと近鉄利用)は 1626発、 結構アップダウンのあるコースで輪行支度を考えると微妙と云えば微妙な時間です。休みがもう1日あるので後1泊して伊良湖まで走り伊勢湾フェリーと近鉄で帰るプランを考えてみたのですが、思った以上に距離があるのとお天気と豊橋前後の市街地走行がね。

 佐久間ダムに近づくにつれてトンネルが増えてきます、富山を過ぎてからダムまで12本、最長は600m近くありますし、砕石場を過ぎるとダンプも頻繁にやってきます。写真は滝原トンネル(123m)。

 1447 ようやく佐久間ダムに到着、天端道路を渡ると静岡県です。中部天竜駅までなら数キロ下るだけ、せっかくですので少し見学していても良かったのですが、ここまでハイペースできたので気が急いてしまってさっさと下ってしまいました。
 1502 R473との三叉路へ、桜並木が満開です。この先県道1号はR473と静岡県道294号との重複区間を経て、飯田線で6駅先の東栄駅近くまで12キロ程あるのですが、何やら雲行きが怪しくなってきました、厳密には完走ではありませんが県道1号走破の目的はほぼ果たせたので残りの重複区間は宿題にして中部天竜駅に向かう事にします。


 1507 中部天竜駅に到着、1626発の豊橋行きまで待ち時間1時間20分もあるではないですか、ロードなら1本前の1526発に乗れそうですが、マッドガード付きのヘッド抜き輪行ではそうも行きません。こんな事なら佐久間ダムでゆっくりしておくのだったと思いながら、輪行支度を始めたら案の定ぱらぱら雨が降り出してきました、まぁ時間を気にしながら輪行支度をするより結果良しと云う事で。本日の走行87.8キロ。
 ところで以前中部天竜にあった「佐久間レールパーク」(関連記事)は「リニア鉄道館」への展示車両の移転を機に2009年11月に閉館してしまいました。 
 中部天竜1626→1824豊橋1831→1928名古屋とJRを2,640円分乗車、京都回りすると安く帰れなくもないのですが、日付が変わってしまうので名古屋から近鉄に、近鉄名古屋1949→2108伊勢中川2115→桜井2225、無事に桜井に帰投しました。

 1日目 2日目


伊那路ツーリング 1日目

旧塩尻峠 塩嶺御野立公園展望台より諏訪湖を望む

 今日は4つの長野県下の4つの道路元標を巡りながら飯田市まで南下します。0548 塩尻駅前をスタート、まずは県道63号松本塩尻線を北へ、もろに向い風を受けてその冷たい事、まだまだ信州は寒いです。
 片丘村(現塩尻市)の道路元標へ、これで東筑摩郡で現存が確認されている18基を完了。塩尻市街まで戻るのも何ですのでアルプス展望しののめの道」(東山山麓広域農道)に取り付いて長野自動車道沿いまで南下する事にします。確かに展望は良いのですが、長野道沿いに出てからが大変、高速に沿った一般道は時間的に車が多いわアップダウンはあるわで、これなら塩尻宿から辿った方が楽だった様な。

 0738 みどり湖PAの南側でようやく旧中仙道に(写真左上)、旧中仙道へ入ると歴史ある街道だけに、一里塚やら旧跡が点在していてついつい足が停まります。

 0825 旧塩尻峠(塩嶺峠 1,060m)に到着、峠は旧中仙道と林道塩嶺高ボッチ山線とが交差していて四つ辻になっています、岡谷市側は災害復旧工事のため「終日全面通行止」とありますが、歩行者は通行できますとのですから自転車は通れそうです。

 予定からは時間が推してしまっていますが、少し北側に行けば展望台がありますので寄り道します、展望台に登るまでもなく岡谷側の展望が開けて諏訪湖を望む事ができます、さらに展望台からは塩尻側も、ただ西側は雲がかかっていて展望はいまいち。(写真右)
 9時過ぎには旧塩尻峠を後に、しかし片丘村道路元標に立ち寄っていたとは云え、旧塩尻峠までで3時間も使ってしまったとは。写真は岡谷市街に入る直前の旧中仙道の案内。

 諏訪郡平野村道路元標は旧岡谷市役所庁舎前にあります、村と云う事で周辺町村のものを移設保存したものかと思っていたのですが、平野村は岡谷市の前身そのもので、昭和11年に平野村が市制を施行しています。大正9年の平野村の人口は松本市に次いで県で2番目で長野市、上田市を人口が上回っていたとの事。
 岡谷市川岸の大白橋へ、この先天竜川右岸は行き止まりになっていて左岸側の県道14号下諏訪辰野線を行かなければなりません。

 辰野市に入り相合橋で左岸に、東西橋で再び右岸へ。蛇行する天竜川堤の道を行きます、遠回りになっているかも知れませんが信号もなく国道や県道を走るより快適です、その上追い風に押して貰えて、箕輪町を経て伊那市へ。
 12時過ぎには伊那市街へ、コンビニでお昼を調達して沢渡駅の待合室でお昼にします。

 今日3つ目の赤穂(あかほ)村道路元標はなんと天竜川べりより標高で250m程高い駒ヶ根高原に移設保存されています。

 旧駒ヶ根市役所庁舎が駒ヶ根市郷土館として保存されています、大正時代に赤穂村役場として建てられた建物で、道路元標も一緒に麓から移設された様です。隣接する古民家(重文竹村家)と共に見学が可能ですが月曜は休館日、ただ庭先の道路元標は確認する事が可能です。

 天竜川べりまで適当に下ります、たまたま見つけた疎水沿いの道、夏なら気持ち良さそうな道です。1534 飯島町田切交差点(写真右)、あの「田切地形」の語源となった「田切」ですね。ここでは飯田線もR153も山側へ大きく迂回しています。

 最後の下伊那郡河野村道路元標は天竜川左岸に位置していますので、天王橋を渡り県道18号伊那生田飯田線へ、この県道長野県が推している「Japan Alps Cycling」に指定されている様で、天竜川べりの険しい地形の中を行きます。このルートを取る時は事前に道路状況の確認をしておいた方が良さそうです。
 17時丁度に河野村道路元標に到着、長野県の道路元標の多くは郡名が併記されているのですが、河野村は標準的な様式です。これで本日のミッションは終了、2016年8月に吉野村道路元標からスタートして1,116基目、最近では近場になくなったのでなかなか捗りませんが。近くの道の駅まで移動して今夜の宿を探します、飯田市で前回も停まった民宿?が取れたのですが、飯田市って扇状地の中に発達した町で、場所によって結構登らされます。
 市内で夕食を済ませてから宿に向かう事にしますが、無性に’とんかつ’が食べたくなったので探してみると「かつ禅」が地元で知られた店とか。

 店構えから高野山の「定(てい)」の様な洋食屋さん風なんかと思ったのですが… ロースとんかつ定食1,550円は日頃「松のや」の得朝とんかつ定食を食っている身に安くはないですが100キロ超のご褒美、さすがに地元有名店だけに結構なお味でした。本日の走行118.2キロ。

【1113】 長野府 東筑摩郡 片丘村(現 塩尻市)
【1114】 長野県 諏訪郡 平野村(現 岡谷市)
【1115】 長野県 上伊那郡 赤穂村(現 駒ヶ根市)
【1116】 長野県 下伊那郡 河野村(現 豊丘村)

 1日目 2日目


伊那路ツーリング 前日

中津川駅にて

 明日から信州伊那路を走ります、今日は「青春18きっぷ」を利用して移動の1日です。勤務明けで一旦帰宅し桜井1045発のJR桜井線に乗車し奈良、加茂、亀山、名古屋、中津川と5回の乗換えをこなして塩尻駅まで8時間5分の「18きっぷ」の旅です、ちなみに「18きっぷ」での輪行旅、最長は王寺~佐賀の15時間28分(乗換10回)です。外は最高のお天気で土曜日とあってFacebookにはあちこち走っている様子が上がってきて、移動するだけなのが勿体無いお天気の1日です。
 ところでVIVVAさんは親子で乗り鉄の旅、ただ飯田線が停まっていて豊橋駅で足止めを喰らい塩尻廻りで駒ヶ根へ向かっている様です。浦川~天竜峡間が停まっているとか、ただ明後日の私の予定には影響なさそうです。

 名古屋駅では10分待ちで1445発の中津川行きに乗り継げるのですが、中津川から先がないので、きしめんを食って次の1524発に乗車する事にします。タラの芽と姫竹のてんぷらの入った季節限定「春きしめん」530円也。
 名古屋1524発に乗車、中津川で16分待ちで松本行きに乗り継ぎます、VIVVAさん親子は1本前のスジに乗っているとか、実は昨日は殆ど仮眠できずで車内では殆ど寝ていた様な。明日は朝一に塩尻駅より北よりの東筑摩郡片丘村道路元標に立ち寄る予定ですので、松本泊でも良かったのですが、塩尻駅前の安ホテルが取れたので塩尻泊に、楽天ポイントが貯まっていたので実質無料に。塩尻駅1850着、明朝はさっさと走り出したいので駅前で輪行支度を解いて目の前のビジホへ、本日の走行なんと0.2キロ。幸い自転車はロビーの中へ入れて貰えました。